コラム
タイヤの速度記号(スピードレンジ)が変わると何が違う?意味と乗り心地など影響を解説!
タイヤを選ぶときや探すとき、必要な情報はタイヤサイズです。タイヤの側面を見てみるとタイヤに関する表記があり、例えば215/60R16 95Hなどと示されています。今回は最後のアルファベット=速度記号についてお話します。速度記号にはどんな種類があるのか、乗り心地が変わるって本当?など気になる部分を徹底解説します。
うちの車は基本Yだなぁ・・・。というか、使っているタイヤのブランドもあると思うけど、WとYしかなかった気がする。 https://t.co/yVzqXnqHrP
— Atsushi ITOH (@airitoh) December 28, 2022
タイヤの速度記号とは
別名スピードレンジとよばれるタイヤの速度記号とは「タイヤが既定の条件のもとで走行できる最高速度」を表します。数値ではなくアルファベットで表記があります。
速度記号はタイヤの側面に書いてあり、確認することができます。
アルファベットそれぞれの意味
アルファベットそれぞれが表す意味は以下の通りです。
A6 30km/h
A7 35km/h
A8 40km/h
B 50km/h
C 60km/h
D 65km/h
E 70km/h
F 80km/h
G 90km/h
J 100km/h
K 110km/h
L 120km/h
M 130km/h
N 140km/h
P 150km/h
Q 160km/h
R 170km/h
S 180km/h
T 190km/h
U 200km/h
H 210km/h
V 240km/h
W 270km/h
Y 300km/h
一般的なのはS180km/h~V240km/hで、乗用車の使うサマータイヤがそれにあたります。なぜ法定速度を大幅に超えて作られているのでしょうか?例えば法定速度100km/hの高速道路をJ 100km/hのタイヤで走るのとT 190km/hで走るのではいかがでしょうか。タイヤの耐久性としてT 190km/hのタイヤはあと90km/hの余裕があります。
そのほかW以上はスポーツカー等に使われます。
速度が出せるタイヤは何が違う?
速度記号がYに近づくほどタイヤは頑丈に、つまり硬くなります。反対にAに近づくほど柔らかくなります。
例えばコンパクトSUVとして大人気のTOYOTAヤリスクロス(2020年8月)Zグレードの純正タイヤはDANLOPのENASAVE300+という低燃費タイヤ。タイヤサイズは215/50R18 95Vなので最高速度は240km/hです。
同じ種類のタイヤを純正装備している家族向けミニバンNISSAN SERENA(2019〜)e-POWER ハイウェイスター G HFC27のタイヤサイズは195/60R16 89Hなので最高速度は210km/hです。
速度記号と類似!速度カテゴリーとは
タイヤの性能は年々向上しています。今より速度が出せないタイヤがほとんどだった時代は速度記号より前に作られた規格「速度カテゴリー」が使われてきました。現在でも速度カテゴリーで表されているタイヤはあります。
ZR 240km/h 超
300㎞/hを超えるものは(Y)で表されます。
スタッドレスタイヤの速度記号は特殊!
スタッドレスタイヤはほぼ全てのメーカー、種類で速度記号「Q」になっています。つまり160km/hまでしか耐えられないということです。
これはスタッドレスタイヤが雪上でしっかりとまれるように夏タイヤより柔らかいゴムでできていることが原因です。冬の高速道路でも余裕をもった走行を心がけましょう。
速度記号に関するQ&A
タイヤの速度記号に関する疑問をQ&A形式でお答えします。
Q速度記号が違うと乗り心地はどうなる?
A速度記号がT190km/hのタイヤとH210km/hのタイヤを比べるとT190km/hの方が乗り心地は良いと言えます。これはT190km/hのほうが柔らかいため、振動などを伝えにくいからです。ただ大きな違いではないでしょう。
Q速度記号が違うとハンドリング(運動性能)はどうなる?
A速度記号がT190km/hのタイヤとH210km/hのタイヤを比べるとH210km/hの方がハンドリングは良いと言えます。これはH210km/hのほうが硬いため、ハンドルの動きがダイレクトに伝わるからです。ただ大きな違いではないでしょう。
Q速度記号が違うと燃費はどうなる?
A速度記号がT190km/hのタイヤとH210km/hのタイヤを比べるとH210km/hの方が燃費が良いと言えます。これはH210km/hのほうが硬いため、地面との接地面が少なく転がり抵抗が小さくなるためです。ただ大きな違いではないでしょう。
Q速度記号が違うとロードノイズはどうなる?
A速度記号がT190km/hのタイヤとH210km/hのタイヤを比べるとH210km/hの方がロードノイズが大きいと言えます。これはH210km/hのほうが硬いため、振動がボディに伝わりやすいからです。ただ大きな違いではないでしょう。
Q速度記号に記された速度以上にスピードを出すとどうなる?
Aバースト(破裂)の危険性があります。大きな事故に繋がる場合があるので絶対に速度記号に記された速度以上で走行しないようにしましょう。もちろん公道では法定速度を守りましょう。タイヤは高速走行すると空気が膨張し空気圧は低下します。タイヤが波打ったように変形するスタンディング・ウェーブ現象が起こる可能性もあります。
Q車検には関係する?
純正のタイヤと速度記号の違うタイヤを使っても問題ありません。タイヤサイズが合っていれば大丈夫です。
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まとめ
タイヤの速度記号はタイヤ交換時に必要な情報というわけではありません。そのため純正のタイヤと異なる速度記号のタイヤを装着しても問題ありません。
タイヤのスピード耐性に関して理解が深まったのではないでしょうか。特にスタッドレスタイヤは雪上や凍結路面に強い代わりにスピードを出すと危険ということがわかりましたね。タイヤ交換をする際は、速度記号も見てみてください。