コラム
フルバケットシートの魅力とは?セミバケとの違いと車検の話
愛車をカスタムするとき、内装を大きく変えることができるのがシート。今回はシートの1種であり「フルバケ」とも略されるフルバケットシートについて魅力、さらにちょっと心配な車検の話まで解説します。
フルバケットシートとは
フルバケットシートの前に「バケット」について説明します。バケットとは英語でバケツの意味です。つまりバケットシートとはバケツのようにへこみがあるシートのこと。主にレーシングカーやスポーツ走行に使われますが、見た目のカッコよさからカスタムする方も少なくありません。そのなかでもフルバケットシートはサーキット走行をメインにする方におすすめです。
メリット
フルバケットシートにすることによるメリットは主に以下の3点です。
疲れにくい
私たちは運転時、曲がることによる重力に耐え、体をまっすぐに保とうと力をいれています。フルバケットシートのホールドによってそれが支えられると、体に余計な力が入らない状態になります。そのため長時間の走行でも体が疲れにくいです。このホールド力がレーシングカーでも採用される理由です。
軽量
レーシングカーはスピードをもとめるため軽量であることが1つのポイントです。フルバケットシートは薄く軽量に作られています。
見た目のよさ
純正のシートと比べると大きな見た目の差があります。一気に社内の雰囲気を変えることができます。
デメリット
合わせてフルバケットシートにすることによるデメリットも紹介します。
リクライニングができない
シートの剛性を高めるためにリクライニングができない仕様になっています。休憩したいときは車内ではなく休憩所に立ち寄るほうが良いかもしれません。
乗り降りがしにくい
硬い素材でできていることと、その形状により乗り降りはしにくいです。
体に合わないと腰痛などの原因に
どのシートにも言えますが体に合わないと疲れや腰痛などの原因になります。フルバケットシートはホールド感が強いため、一般的なシートよりも慎重に選ぶことをおすすめします。
セミバケットシートとの違いは?
「セミバケ」と略されるセミバケットシートとフルバケットシートの大きな違いは、リクライニングができることでしょう。スズキのアルトワークスは標準装備でレカロのセミバケットシートが採用されています。街乗りもするし、スポーツ走行もするという方におすすめです。
▼RECARO(レカロ)ST-DC
フルバケットシートは車検に通る?
運転席のシートをフルバケットシートに交換するだけでは車検に通らないことも多いです。
道路運送車両の保安基準第22条では「座席は、安全に着席できるものとして、着席するに必要な空間及び当該座席の向きに関し告示で定める基準に適合するように設けられていなければならない。」とあります。
2ドア車はスペース確保のためリクライニングが必須です。
また、フルバケットシートで骨格が剝き出しのものは危険と判断されます。販売されているプロテクターをつけることで解決できますが、後部座席をなくすという改造を施すケースも少なくありません。
車検が厳しくなったという声もありますが、平成29年から保安基準を満たしてるという書類がなければ認められなくなりました。シートとシートレールは同じメーカーで、かつ非正規品やコピー品は通らないと考えたほうがいいです。
▼シートレール
シートベルトも3点式のものが望ましいでしょう。メーカーが「競技用」や「保安基準適合」などHPに記載してくれている場合もありますので、確認してみましょう。
フルバケットシートを安く買う方法
シートを新品で購入しようとすると安くても30,000円から、高級品は500,000円を超えてきます。予算に収まらなくて諦めようかな…と思ったときは、中古品を探してみるのも一つの手です。メルカリやヤフオク、アップガレージ通販サイトをご覧ください。タイミングにもよりますがアップガレージなら6000円で販売しているフルバケットシートも購入できます。
フルバケットシートのおすすめメーカー
車のシートといえばブリッド、レカロの2つのメーカーが代表的です。
BRIDE(ブリッド)
1981年に設立した自動車レーシングスポーツを核としたスペシャルカーシートの専門メーカーです。シートアイテム数は300を超えています。そして、多様な取り付け方法を有する専用シートレールは 800車種以上にもなります。そのアイテム全てにおいて、メイド・イン・ジャパンです。アップガレージでも多数のシートを買取・販売しています。
BRIDEのフルバケットシートはXEROシリーズ、ZIEGシリーズ、ZETAシリーズ、A.i,Rシリーズ、NEO CLASSICシリーズがあります。
XEROシリーズ
レース用シートのノウハウを注ぎ込んだ次世代フルバケットシート。公式価格126,500~234,300円
ZIEGシリーズ
サーキット走行に最適なディープホールド形状。ホールド性能" をより追及。公式価格137,500~206,800円
ZETAシリーズ
フルバケットシートの定番モデル。一般公道からサーキット走行、各種モータースポーツなど、あらゆるシーンでの使用を考えてチューニング。公式価格123,000~209,000円
A.i,Rシリーズ
スリムでコンパクトなデザインが特徴。車検も安心な保安基準適合モデル。公式価格143,000円
NEO CLASSICシリーズ
ZODIA室内空間が非常にタイトなスポーツカーのために設計された競技専用のフルバケットシート。公式価格115,500円
RECARO(レカロ)
レカロは一切妥協のないホールド性・快適性・安全性などを実現するためにモノコックの構造を採用しています。レカロ独自の先進技術で開発したナイロン樹脂採用のSportsterなどが、北米・欧州、そして日本のあらゆる自動車メーカーで純正採用されています。同じシリーズでもFIA認証付きのものとそうでないもの、シートヒーター付きのものとそうでないものがあります。
ラインナップはRS-GEシリーズ、RS-GSシリーズ、RS-G GKシリーズTS-G GKシリーズ、RS-G ALCシリーズ、RS-G CLシリーズ、ポールポジションシリーズ、PRO RACERシリーズ、RCSがあります
RS-G
日本市場向けに開発した日本人のためのストリートユース・フルバケットシート。公式価格
RS-G CL 254,100円
RS-G ALCANTARA Version 221,100円
RS-G GK 143,000円
RS-GS 135,300円
RS-GE 111,100円
※FIA認証ありの場合 プラス5,500円
PRO RACERシリーズ
競技用シートの最高峰。多くのプロドライバーより今も変わらず愛され続ける至高のマスターピース。
・PRO RACER
PRO RACER SP-A オープン価格
PRO RACER SP-G 264,000円
・PRO RACER RMS
剛性・強度、サポート性能、クルマの挙動や路面状況を正確にドライバー伝えるインターフェースとしての性能などを徹底的に鍛え上げた。
PRO RACER RMS 2600A 518,100円
PRO RACER RMS 2700G 177,100円
RCS
シンプルかつ究極の快適性をプラスした新たなコンフォートスタイルシート。公式価格170,500円※保安基準適合
シートの取り付け・交換なら「UPPIT」
ECサイトやヤフオクなどで安く購入できたシート。取り付け方がわからない!時間がない!そんなときは、アップガレージが運営する持込取付交換サービス「UPPIT」お気軽にご利用ください!※アップガレージでは保安基準適合品以外はお取り付けできません。
①ネット/他店購入対応
ネットで購入したパーツはもちろん、他店で購入したパーツや譲り受けたパーツも喜んで対応させていただきます!夏の間保管しておいたスタッドレスタイヤ、ドライブレコーダーやETC等の取付などもお待ちしております。
②安心の予約制
Webサイトから日時を選び、お客様情報やパーツ情報を入力するだけで終了!当日は待ち時間なくすぐに作業にとりかかります。
③直送OK!
ネット購入の場合でも重たいパーツを運ぶ必要はありません。送り先の住所にご希望のアップガレージ店舗を入力し、次にUPPITwebサイトから送り元の住所を入力し予約。当日はお車でご来店いただくだけです。
ぜひ一度お試しください。
以前シートの取り付けをご予約いただいたお客様に取材させていただきました。その時の様子はこちら
【シート取り付けで問題発生?】
シート持込交換ご依頼のお客様。愛車はこだわりつくされたパジェロイオ✨
今のシートはかっこいいのに腰が痛くなってしまうようで、純正に戻す予定でしたが、店頭商品で良いのを見つけ購入していただきました。取り外しは完了しいざ新シートを設置!ところが→ pic.twitter.com/BGEcMJcNkY— アップガレージ【公式】 (@UPGARAGE_com) January 18, 2023
【シート取り付けで問題発生?2】どうしよう😱運転席のドアからシートが入らない!でもお客様の車を傷つけるわけにはいきません。
そこで応援要請!!バックドアからシート入れることに。二人係でなんとか設置できました。
ノブを反対側に取付け、座り心地もよくなったと満足いただけました👍 https://t.co/3l3YKVsoM8 pic.twitter.com/QKakIqXKOj— アップガレージ【公式】 (@UPGARAGE_com) January 19, 2023
まとめ
レーシングカーに搭載されることが多いフルバケットシート。しかし街乗り用の車でもメリットはたくさんあります。保安基準を満たしながらもカッコよさや快適性を追求していきたいですね。