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マフラー改造・交換のメリット・デメリットとは?法律違反にならないためにできること

マフラー改造・交換のメリット・デメリットとは?法律違反にならないためにできること

「マフラーの音を変えたい」「マフラーの見た目を変えたい」など、純正マフラーからの変化を求める人は多いでしょう。その際車の改造として、純正マフラーから社外マフラーに交換するのが一般的です。社外マフラーに交換することで、自分の求めるルックスや音になりますが、マフラーによっては車検の基準や規制に適合せず不合格となる可能性があるなどデメリットもあります。

そこで今回は、マフラーの役割や種類、マフラー交換のメリット・デメリット、交換時の注意点などについて解説します。マフラー交換で法律違反にならないように、正しい知識と取り付けで作業を行いましょう。

マフラーの役割とは

マフラーは、エンジンを動かすことによって発生した排気ガスを外部に放出する際の音を低減することや、排気ガス中の有害物質を浄化して無害の物質に変化させる役割があります。

マフラーはエンジンから発生した排気ガスが通る道の総称で、それぞれのパーツには名称と役割があります。
下記でそれぞれの名称と役割について解説します。

排気

排気はエンジンに直接繋がっている「エキゾーストマニホールド」というパーツが役割を担っています。エンジンはその排気量に応じて3気筒や4気筒、6気筒など複数の燃焼室あり、その燃焼室で排出される排気ガスのタイミングはバラバラです。バラバラに出た排気ガスをそのまま排出すると、ガス同士が干渉しスムーズに流れなくなってしまいます。

そのような症状を改善するために、エキゾーストマニホールドというパーツによって、各燃焼室から排出される排気ガスを1つにまとめてスムーズに流れるようにしています。

有害物質の減少

排気ガスには、CO(一酸化炭素)やHC(炭化水素)、PM(粒子状物質)といった有害物質が多く含まれています。その有害物質を無害な物質に変化させ外部に放出するために、「キャタライザーや触媒コンバーター」というパーツが装着されています。

キャタライザーは蜂の巣のような構造をしており、そこを排気ガスが通過することで内部の貴金属コーティングが化学反応を起こし、排気ガス中のCOやHCをCO2(二酸化炭素)やH2O(水)といった物質に変化させています。

ただし、完全に除去できるわけではないので、吸い込んだりしないようにしましょう。

排気音を軽減

車はエンジンで発生させた動力で動いていますが、その際に発生する排気ガスは高温高圧のガスです。そのままだと、とても大きな音で高温のガスを排出することになります。そのため、排気音を軽減するために「サイレンサー」というパーツがあります。

サイレンサーの内部には、グラスウールなどの消音材や、音圧を下げるための仕切りが入っており、そこを排気ガスが通ることで排気音を軽減して外に排出しています。

マフラーの種類

マフラーにはさまざまな種類の素材が使用されており、それぞれ特徴が異なります。ここでは、マフラーの種類について解説します。

スチール

スチールは、以前からマフラーの素材として多く使用されてきた鉄です。加工が比較的簡単に行えることや、他のマフラー素材に比べて安価に作成できることがメリットです。

他の金属より重いこと、耐熱塗装や防錆塗装などを施さないと錆が発生しやすいというデメリットもあります。

カーボン

カーボンは、カーボンファイバーや炭素繊維強化プラスチックと呼ばれます。元々は宇宙開発や航空の分野で使用されていた素材で、アクリル繊維等を高温で炭化させることでできる素材です。軽量かつ強度が高いことがメリットで、独特の網目状の見た目をしていることから非常に人気のある素材です。

しかし、加工が難しくコストが非常にかかることから、ステンレスやスチールより価格が高いというデメリットがあります。

チタン

チタンはチタニウムという素材から作られる素材で、特有の焼き色が美しく七色の見た目になることから社外マフラーとして人気があります。チタンは、軽量かつ高強度、錆に強いという性質があるのでマフラーに最適な素材で、レース用マフラーなどに多く使用されています。

チタンも加工が難しく特殊な溶接が必要なため、スチールやステンレスに比べて価格が高価になることがデメリットです。

ステンレス

純正マフラーとして最も使用されている素材です。正式には、ステンレススチールといい、鉄にクロムやニッケルなどの元素を加えた合金で、軽量かつ錆びにくく、強度が高い上に比較的安価であるという特徴があります。社外マフラーの多くはこのステンレス製で、鏡面仕上げを行うことで輝かしいマフラーになるためドレスアップ効果もあります。

ただし、素材が硬いため加工が難しいというデメリットもあります。

その他

マフラーの素材は上記以外に、鉄の表面をアルミメッキにしたアルスター材、ニッケルをベースにした合金のインコネル、部分的にアルミが使用されていたりします。

マフラー交換・改造のメリット

車のカスタムでマフラー交換を行う人は多いでしょう。マフラーの交換・改造を行うメリットはどのようなものがあるのでしょうか。以下で、メリットについて解説します。

排気音を変えられる

マフラーを交換することで、排気音を変えることができます。ノーマルマフラーは静かで物足りないという人は、社外マフラーに交換することで音の大きさや音色が変わるので解決します。マフラーの種類によって音が異なるので、好みの音を探すのも楽しみとなるでしょう。

エンジンがパワーアップ

排気音が大きいマフラーは特に排気ガスの通り道に抵抗が少ないので、純正マフラーより排気効率が良くなります。また、チタンやカーボンなどの社外マフラーに交換することで、マフラーが軽くなり車両重量の軽量化に繋がります。排気効率の向上と軽量化により、エンジンのパワーアップや車のパフォーマンス向上に繋がり、燃費が向上することもあります。

ドレスアップできる

社外マフラーに交換することで、排気ガスの出口であるテールエンドの大きさや形を純正品とは違うものに変更できます。例えば、テールエンドが1本のものから、2本や4本のものに変更すると、見た目が大きく変わり迫力が増します。また、チタンマフラーにすると、チタン特有の美しい焼き色が表現されているので、美しさもプラスされます。

このように、マフラー交換はドレスアップとしても楽しむことができます。

マフラー交換・改造のデメリット

先に、マフラー交換のメリットについて解説しました。マフラー交換をすることで音や見た目を変えたり、パワーアップに繋がるというメリットがありますが、マフラー交換はメリットばかりではありません。

ここでは、マフラー交換のデメリットについて解説します。

排気音が大きくなる

マフラー交換することで、排気音が大きくなります。排気音が大きくなると、近所迷惑になったり騒音問題に繋がることも...。走行中だけでなく、アイドリング中も大きくなってしまうので、注意しましょう。改善策の一つとして可変バルブ付きのマフラーにすると、音の調整ができるので少しはマシになるでしょう。

保証条件から外れる可能性

新車で購入してメーカー保証が付いている状態の車のマフラーを社外マフラーに交換すると、保証が受けられなくなる可能性があります。社外品に交換することで、本来は生じなかったであろう不具合が生じてしまう可能性があり、保証条件から外れてしまうためです。

保証を適応させたい場合は、交換前に車を購入したメーカーに確認すると良いでしょう。

エンジンパワーダウンの可能性

車種にもよりますが、排気効率の良いマフラーに交換することで、吸気と排気のバランスが崩れてしまい、逆にパワーダウンに繋がる可能性があります。排気効率が向上することで、中速~高速域での伸びが良くなる効果がありますが、低速域では抜けが良すぎてトルク不足になったりします。そのため、街乗り中心の人では、車が扱いにくくなる可能性もあります。

カスタム専門ショップに相談すると、車の使用状況や自分の考えなどからおすすめのマフラーを紹介してもらえるでしょう。

車検に通らなくなる可能性

マフラー交換をすると、車検に通らなくなる可能性があります。車検では、取り付け位置や排気ガスの浄化能力、排気音の大きさなどのチェック項目があります。そこをクリアできなければ、車検不適合となります。
以下で、詳しく解説していきます。

マフラー交換・改造の際に注意すること

車のマフラーは、「道路運送車両法」によって保安基準が定められています。2年に1度受けなければならない車検では、この保安基準に適合するかどうかがチェックされます。もし、不適合の場合は、車検不合格となり修理後に再検査を受けて合格しなければなりません。車検の期日を過ぎてしまうと公道を走行できなくなるので注意しましょう。

マフラーの検査では、主に「排気音量」「排気ガスの濃度」「取り付け位置」の3つの項目でチェックされます。

排気音量は、2010年4月1日以降に生産された車であれば、排気音量が普通車で96db、軽自動車で97db以下である必要があります。社外マフラーに交換し排気音量が大きくなりすぎると、音量で不適合となる可能性があるので注意しましょう。

排出ガスの濃度のチェックは、マフラーの触媒の浄化能力のテストで、一定の基準を超えてしまうと浄化能力の不良ということで不適合となります。有害物質を含む排気ガスを無害物質に浄化する触媒が劣化すると大気汚染に繋がるので、社外マフラーで音や性能アップのために触媒機能を低下させたものは車検に通らないと考えて良いでしょう。

取り付け位置は、最低地上高が9cm以上と決められているので、社外マフラーに交換した時にマフラーの取り付け位置が9cmを下回ると車検に通りません。特に、車高を下げるカスタムをしている人は要注意です。

保安基準を満たしているマフラーには、「保安基準適合品」「車検対応品」「JASMA認定品」という記載があります。初めは車検に通るかもしれませんが、次第に劣化していく可能性があるので、このような記載があっても、安心はできませんので注意しましょう。

また、いくら車検対応のマフラーであっても、改造や切断は違法となり、一発アウトなので注意しましょう。

<国土交通省|不正改造です!!>

マフラー交換・改造は自分でできる?

マフラーの交換はDIYでも作業可能ですが、業者に依頼するのが一般的です。DIYで行う場合は、ジャッキ、リジットラック、作業用手袋、メガネレンチ、ラチェットハンドル・ソケット、トルクレンチ、交換するマフラー・ガスケットなどが必要となり、初期費用がかかります。

マフラー交換は、車両をジャッキアップして作業を行う必要があるため、正しい知識と方法を理解していないと作業中に車が落下してケガだけでなく死亡するリスクも潜んでいる危険な作業です。

車の整備を行ったことがない初心者や専門知識・技術がない人は無理にDIYで行おうとせず、技術と知識を持ったプロの整備士に依頼した方が確実かつ安心に交換できるでしょう。
次に、安心してお任せできるプロの整備士のいる業者を紹介します。

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ぜひ一度お試しください。

まとめ

今回は、マフラーの役割や種類、マフラー交換のメリット・デメリット、交換時の注意点などについて解説しました。マフラー交換を行うと、排気音やエンジンパワーの向上、見た目の変化などの効果があり、自分好みの車に仕上げることができます。

しかし、マフラー交換をする時は保安基準や騒音問題を考えることは当然とし、保証から外れてしまう可能性や逆にパワーダウンする可能性があるといったデメリットにも目を向けて考えましょう。

マフラー交換はDIYでもできますが、危険が潜んでいる作業でもあるので、正しい知識や技術を持ち合わせていない人は、安全に作業できるプロの整備士にお任せしましょう。
プロの整備士に依頼し安全に自分好みのマフラーに交換して、カーライフを楽しみましょう。

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