コラム
ヘッドライト交換完全ガイド|工賃や取り付け時の注意点を解説
車のヘッドライトは、夜間や悪天候時に安全に走行するために非常に重要なパーツの一つです。もし、ヘッドライトのバルブが切れてしまうと、夜間の視界確保ができないだけでなく、整備不要となり罰則の対象となります。しかし、バルブが切れるタイミングは予測できないので、「交換タイミングが分からない。どのパーツを選べば良いか分からない。」という人もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、車のヘッドライト交換完全ガイドと題して、ヘッドライトの種類や交換タイミング、交換工賃や依頼場所、新しいヘッドライトの選び方やDIYで交換する方法などについて解説します。急なバルブ切れで焦ってしまわないように、最適なタイミングで適切なバルブに交換を行いましょう。
ヘッドライトの種類
車のヘッドライトとは、前方を照らすライトと右左折時に曲がりたい方向を合図するライトが組み込まれたパーツのことです。そのライトの中には、バルブ(電球)が入っており、寿命を迎えるとバルブ切れを起こします。バルブにも種類があり、特徴や価格が異なります。
ここでは、3種類のバルブについて解説します。
ハロゲンバルブ
ハロゲンバルブは、HIDバルブが登場するまで主に使用されていたバルブです。発光色は淡い暖色(夕日のような色味)で、対向車が眩しくなく、悪天候時や濃霧時にも視界が確保しやすいという特徴があります。また、価格も安く、入手しやすいという点もメリットです。しかし、明るさやライトの寿命などは後述するHIDやLEDバルブに劣るというデメリットもあります。
HIDバルブ
HIDバルブは、ハロゲンバルブに比べ非常に明るく、高寿命であるという特徴があります。ハロゲンバルブはフィラメントは発光していますが、HIDバルブは封入ガスの放電により発光するという違いがあります。また、HIDバルブには種類がさまざまあり、好みの色や光の強さのものを選ぶことができます。
しかし、HIDは交換部品が多く、ハロゲンバルブより費用が高くなってしまいます。また、HIDは高電圧を発生させて発光させるので、取り付け作業を誤ると火災や事故に繋がる可能性があるので注意が必要です。
LEDバルブ
近年の新車のヘッドランプには標準でLEDが使用されるようになってきました。発光ダイオードを利用したライトで、長寿命かつ省エネルギーで発光するため、発熱量も抑えることができます。また、LEDはHID同様に非常に明るく、寿命が長いので、新車から廃車まで使うことができる可能性があります。また、LEDはハロゲンのようにバルブ交換だけで済むので比較的簡単で作業工賃も安価になります。
ヘッドライトの交換のタイミングは?
車のヘッドライトの交換タイミングはいつなのでしょうか。電球が切れた時に交換が必要なのは分かると思いますが、他にも暗いと感じたときやヘッドライトに黄ばみや曇りがあるときも交換のタイミングとなります。
交換タイミングを知っていれば、焦らずに対処できるでしょう。
電球が切れたらすぐに交換
ヘッドライトの電球が切れたときは、すぐに交換が必要です。電球が切れていると、夜間前方が照らせないため、対向車や歩行者が確認しにくくなり危険です。
また、ヘッドライトの電球が切れたまま走行すると「整備不良」となり、罰則の対象となります。普通車の場合は、罰金7,000円、違反点数1点が科せられますので、注意しましょう。
普段よりも明るさが足りないと感じたとき
ヘッドライトの明るさが、普段より暗いなと感じる場合は交換しましょう。ヘッドライトは前方を明るく照らす役割や、歩行者や対向車に自分の存在を知らせるという役割もあります。明るさが足りない場合は、前方を上手く照らすことができず、安全性に欠けてしまうため早めに交換しましょう。
黄ばみや曇りがあるとき
ヘッドライトの電球が切れたときはすぐ交換が必要ですが、ライトに黄ばみや曇りがある場合も交換を検討しましょう。ライトに黄ばみや曇りがあると、しっかりと前方を照らすことができず、視界が悪くなります。また、ライトの光度が足りず車検に不適合となる可能性もあるため、早めの交換を検討しましょう。
黄ばみや曇りは、紫外線や経年劣化によるもので、車の保管状態などによって違いますが、できるだけ車庫やカーポートのある場所で保管して小まめに洗車をすると、劣化を抑えることができます。
ヘッドライトの交換でかかる工賃はいくらぐらい?
ヘッドライトの交換には、「バルブのみの交換」と「ヘッドライト一式の交換」の2パターンがあります。交換工賃もそれぞれ異なるので、ここで詳しく解説します。
ヘッドライトのバルブのみ交換する場合の工賃
ヘッドライトが切れてしまったり、明るさが暗くなった場合はバルブの寿命が原因の可能性が多いです。この場合は、ヘッドライト内部のバルブの交換をすることで改善するでしょう。バルブのみの交換工賃は業者によって異なりますが、下記にてディーラー・カー用品店・整備工場・ガソリンスタンド・UPPITの工賃を紹介します。
交換場所 | バルブのみの交換工賃 |
---|---|
ディーラー | 約3,000円~ |
カー用品店 | 約1,000~2,000円 |
整備工場 | 約2,000~3,000円 |
ガソリンスタンド | 約2,000~3,000円 |
UPPIT | 880円(税込み)~ |
ヘッドライト一式を交換する場合の工賃
事故や損傷によってヘッドライトが壊れた、ヘッドライトにひび割れがあるといった場合は、ヘッドライト一式の交換が必要となります。近年多くなっている、LEDヘッドライトを装着している車両に関しても、単にバルブ切れであってもヘッドライト本体の交換が必要となる場合があります。では、ヘッドライト一式を交換する場合の交換工賃を紹介します。
交換場所 | ヘッドライト一式の交換費用 |
---|---|
ディーラー | 約50,000円~ |
カー用品店 | 約25,000円~ |
整備工場 | 約20,000円~ |
ガソリンスタンド | 約25,000円~ |
※UPPITでは一部店舗・車種のみで承っております
ヘッドライトを交換するにはどこに依頼すればいい?
ヘッドライトの交換をしたいと思った時には、どこに依頼するのが良いのでしょうか。
ここでは、ヘッドライトの交換ができるカー用品店、ディーラー、整備工場、DIYの4パターンを紹介します。
カー用品店でヘッドライトを交換
カー用品店では、バルブを購入してそのまま取り付けまで行ってもらえます。一か所でスムーズに購入から取り付けまで行うことができます。また、カー用品店は費用が安い傾向にあります。
メリット
工賃が決められているので、おおよその費用の目途がつく
ディーラーに比べてチェーン店やフランチャイズ店の店舗数が多いので近くの店舗を選ぶことができる
デメリット
持ち込みは断られる可能性がある。もしくは取り付け工賃が倍になるケースがある
ディーラーでヘッドライトを交換
ディーラーはそのメーカーのプロなので取り付けも安心ができます。また、購入と同時に取り付けができるので、手間なくスムーズに依頼ができます。
メリット
長い付き合いのため、信頼でき安心して依頼できる
純正品を選ぶことで、注文ミスを防ぐことができる
デメリット
取り付け工賃が他の業者と比べて高い
純正品での交換となるため、好みの明るさや色のバルブに交換できない可能性がある
整備工場でヘッドライトを交換
民間の整備工場もさまざまな車種のヘッドライト交換が可能です。ベテランの整備士がいる場合が多いので、作業のスピーディーです。また、ディーラーなどと比べ、費用面も安く済ませることができるでしょう。
メリット
地域密着型で、ディーラーやカー用品店より費用が安い傾向にある
持ち込み交換も対応してくれる
デメリット
持ち込み交換は工賃が少し割高になる場合がある
車検に適合していないバルブは断られる
自分でヘッドライトを交換
自分でヘッドライト交換をすることができます。
メリット
自分の好きなバルブに交換できる
交換工賃がかからない
デメリット
取付ミスをする可能性がある
取付ミスによる事故や故障が起こる可能性がある
ヘッドライト交換ならUPPIT(アップピット)
UPPITでは、専門知識の豊富なスタッフがヘッドライト交換などを行っています。作業台数も多く、手慣れたスタッフが常駐しているので、安心して任せられます。
では、UPPITにはどんな特徴があるのか見ていきましょう。
不要なパーツはその場で買取査定ができます
交換後に不要となったパーツもその場で買取をしてもらえます。パーツの廃棄代もかからず、査定金額が取り付け費用から相殺されるので、通常の料金より安く取り付けが可能です。余計な出費が抑えられ、査定額に応じて他のパーツを購入できるかもしれませんね。
中古パーツも取り付けられる!
UPPITサービスを展開しているアップガレージは、自動車中古パーツを専門に扱っています。オークションやフリマサイトなどで安く購入した中古パーツも問題なく取り付けが可能です。お気軽に相談してください。
Webから簡単に予約ができます
ヘッドライト交換やパーツの取り付けなどは、Webから24時間いつでも簡単に予約できます。取付料金もリーズナブルで、Webサイトで簡単に確認できます。他店で購入したヘッドライトやパーツを直接取り付け店舗に発送して、当日取り付けしてもらうことも可能です。
豊富な実績を持つベテランスタッフが、タイヤ交換だけでなく、カーオーディオやカスタムパーツなどの取付を担当します。
新しいヘッドライトの選び方
新しいヘッドライトはどのようなことに注意して選べば良いのかご存知でしょうか?
ここでは、新しいヘッドライトを選ぶ際の4つのポイントを紹介します。
規格
単にバルブといっても、車種や年式によって規格が異なります。例えば、H4、H11、HB3などの規格があり、異なる規格のバルブは取り付けできません。購入前に装着されているバルブの規格を確認して、新しいバルブを購入するようにしましょう。
明るさ
バルブには「ルーメン(lm)」という明るさの単位があり、その数値によってバルブの明るさが変わります。ヘッドライトの場合は、1500lm以上の数値のバルブであれば問題ないでしょう。
ただし、夜間の視認性はこの数値が全てではないので、注意しましょう。
色温度
色の温度は「ケルビン(K)」という単位で表記されています。
ケルビン数が低いほど黄色い色に近づき、高くなるにつれて青白い色になります。
例えば、純正バルブで発光色がオレンジ色のヘッドライトバルブは、3000K前後のケルビン数のバルブが装着されています。白色に変更したいときは、5000~6000Kくらいのバルブを選ぶと良いでしょう。
カットオフライン
カットオフラインとは、すれ違い用前照灯(ロービーム)を点灯させている時に、光で照射している部分と照射していない部分の境界線のことです。ロービームでは、対向車が眩しくないように右側のライトは低く、左側のライトは歩行者を確認しやすくするために少し高く照射するように設計されています。
通常のバルブであればこのラインは出ますが、安い海外製のバルブは、このラインが出ないものが多いので注意しましょう。カットオフラインが出なければ、車検に通らない可能性があります。
ヘッドライト交換は自分でできる?
ヘッドライト本体の交換の場合は業者に依頼するのが良いですが、バルブ交換であれば自分で行うことも可能です。ここでは、ヘッドライトの交換方法と注意点について解説します。
少しでも不安がある人は、自分で行わずプロに依頼しましょう。
ヘッドライトの取り付け方法
- ボンネットを開け、ヘッドライト本体の後ろにあるコードを探します
- ヘッドライトコードの先端にあるコネクターを外し、バルブの位置を確認します
- バルブ裏のゴムカバーを外し、バルブを固定しているストッパーを外します
- バルブを外し、新しいバルブを取り付けます
- 取り外しの逆の手順で取付を行い、最後に点灯確認をし完了です
ヘッドライトの取り付け時の注意点
ヘッドライトを交換する時は、必ずヘッドライトのスイッチがOFFになっているか確認してから作業しましょう。消灯直後は、バルブが熱を持っており高温担っているので、少し時間を置いてから作業しましょう。
交換時にバルブの電球部に油が付着しないように手袋をして作業することをおすすめします。油が付着するとその部分に熱が発生しやすく、バルブの劣化を早めてしまう可能性があるためです。
まとめ
今回は、ヘッドライトの交換タイミングや種類、交換工賃や交換できる場所、新しいヘッドライトの選び方や自分で交換する方法などについて解説しました。ヘッドライトは、夜間や悪天候時の視野確保をするために非常に重要なパーツです。明るさが足りないとき、黄ばみや曇りが発生してきたときは交換のタイミングです。また、バルブ切れが起きた場合も早急に交換が必要で、そのままの状態だと整備不良となり罰則の対象となります。
ヘッドライトが切れる前に交換するのが理想ですが、切れた場合でも焦らないように事前に交換できる場所を確認しておきましょう。自分でも交換はできますが、少しでも不安な場合は業者に依頼し、スムーズにヘッドライト交換を終わらせましょう。